夢のマイホームの購入を検討する際に、住宅ローンを利用したい人も多いと思います。住宅ローンは借入金額が高額になり、完済まで20年や30年以上かかってしまうので、審査は厳しいです。住宅ローンの審査に通らなかった人もいると思います。
そこで気になるのが、住宅ローンに通らない理由にどのようなものがあるかです。住宅ローンに通らない理由がわかれば、その対処法もわかってきます。
そこで本記事では、住宅ローンに通らない理由やその対策、ローンに通るためにしておきたいこと、などを解説していきます。
住宅ローンの審査に通らない理由は?
基本的に金融機関は、ローンの申込者に融資をしても大丈夫かを確認するために、様々な審査項目でチェックしています。
主な審査項目は、年齢・住所・年収勤務先・勤続年数・借入の有無と額借入・希望額購入物件情報・社会保険/国民健康保険などです。 金融機関によって詳しい審査基準は異なるので注意が必要です。
審査に通らないということは、この審査項目の基準をクリアできていない場合が多いです。
住宅ローンに通らない理由は、申込者によっても異なります。住宅ローンが通らなかった人はどの理由で通らなかったのか、今後住宅ローンを検討している人は現時点で当てはまっている項目があるのかを考えてください。
●過去に返済遅延を引き起こしている
住宅ローンの申し込み時点で、過去の借入や他社借入がある場合に返済遅延を繰り返していると審査に通らないことがあります。
金融機関は住宅ローンの申し込みがあると、個人信用情報を信用情報機関から確認します。この個人信用情報は、過去の借入や他社借入で返済遅延を起こしているかが載っていて、申込者の信用性を確認するものです。
返済日に引き落としがかからないと、返済遅延有りと表示されるため、個人信用情報に傷がつくことになります。返済遅延を繰り返していると、返済能力がないと判断されたり、安定した返済が難しい人だと判断されたりします。
そのため、このような人は信用性がないとして住宅ローンの審査が通らない原因になります。返済日に入金しても遅く、返済日の前日に入金しておく必要があるので注意が必要です。
●何度も転職を繰り返して勤続年数が短い
勤続年数が短いと住宅ローンの審査に影響することもあります。何度も転職を繰り返していると、ローンの契約締結後に仕事を辞めてしまう可能性があると判断されるからです。
金融機関は、ローンの申し込み時の情報から申込者に融資をしても大丈夫だ、と判断した場合にのみ契約します。
しかし、申込時に安定した収入があったとしても、ローンの締結後に仕事を辞められてしまうと収入がなくなるため、延滞や滞納することも考えられます。
このようなリスクがある申込者に、金融機関は融資をしようとは思いません。安定した収入がないと判断されてしまい、信用が低いため審査も厳しくなってしまいます。そのため、勤続年数が短いことは住宅ローンの審査結果に影響することがあります。
●他社借入があり返済負担が大きい
住宅ローンの申し込み時に他社借入がある場合は、他社借入の残高や返済額によっては、審査に通らないこともあります。新たに締結する住宅ローンの支払いが厳しくなる可能性があるからです。
例えば、収入に見合った借入希望額や月々の返済額を申請していたとしても、他社借入の返済額が多いと、申込者の返済負担が大きくなってしまいます。
このような場合は、住宅ローンのような長期的に返済していくローンでは、安定した返済が難しいと判断されるため、審査に通りにくいです。
また、クレジットカードのキャッシングやカードローンなども対象となるので注意しましょう。しかし、返済額が少額な場合は返済負担も大きくないので、審査が通る場合もあります。まずは、他社の借入があるのか、ある場合は返済額がどのくらいなのかを把握しておきましょう。
●住宅ローンの借入希望額が大きい
申込者の収入に対して、住宅ローンの借入希望額が大きいと審査に通りづらくなります。 借入希望額が大きいということは、月々の返済負担も大きくなってしまうので、ローンの支払いが滞ってしまう恐れがあるからです。
そのため金融機関としては、申込者の収入に見合った借入希望額よりも大きい場合は審査が厳しくなります。安定したローンの支払いが出来ないと判断されると審査には通りません。
反対に、借入希望額は毎月返済できる額に設定すると審査に通りやすいです。まずは、収入に見合った借入希望額がいくらなのかを確認してください。
●毎月の収入が不安定
毎月の収入が不安定な場合は住宅ローンの審査に通らないこともあります。収入が安定していないと、毎月の返済が滞ってしまう可能性があるからです。
金融機関としては安定した収入がある方が融資をしやすいため、収入が安定していないと審査に落ちやすくなってしまいます。会社の正社員の人よりも個人事業主の人の方が、審査は厳しい傾向です。
しかし、安定した収入があることを証明できれば、個人事業主の人でも審査は通ります。例えば、過去3年分の確定申告の控えを提出する、事業計画書を提出する、といった方法です。個人事業主の人でも住宅ローンを諦めずに、確定申告の控えや事業計画書を準備して申し込みましょう。
●完済までの年齢が高齢
住宅ローンの完済までの年齢が高齢だと審査が厳しくなります。多くの住宅ローンでは、完済時の年齢が80歳以上の場合に審査が通らなくなります。80歳以上の場合は収入が年金だけになってしまったり、病気や亡くなってしまって住宅ローンの完済が難しくなったりするためです。
ローンの完済が60歳以上となった場合も、再雇用制度を利用して60歳以降も働くことを条件にする金融機関や退職金をローンの返済に充てること条件にする金融機関もあります。このように金融機関は、申込者が高齢になった場合について厳しく審査しているので、ローンの完済する年齢を80歳未満に設定していることがほとんどです。
そのため、ローンの完済する年齢を計算して、住宅ローンを組むことが大切です。返済期間が長くなれば毎月の返済額は小さくなりますし、返済期間が短くなれば毎月の返済額は大きくなります。自分に合わせた返済プランを立ててください。
●スーパーホワイト(返済実績がない)
過去にクレジットカードローンなどを一度も利用した実績がなく、個人信用情報を開示しても何も出てこない人のことをスーパーホワイトと呼びます。
一見、住宅ローン審査に通らない理由として問題ないと思えますが 、個人信用情報が全くないと「その人の返済能力がどのくらいあるか」を客観視できず、お金を貸すリスクを正しく判断できない可能性があります。
クレジットカードを全く使わない現金主義の人 も、毎月の家賃や光熱費など少額でもよいので継続的にクレジットカードを利用し、支払期日通りに利用代金を支払うようにしましょう。
住宅ローンの審査が通らない時の対策について
住宅ローンに通らない理由を解説しましたが、大事なのはその対策です。対策できることも多岐に渡ります。今からできることで何があるかを確認しましょう。
ここでは、住宅ローンの審査が通らない時の対策について、5つほど紹介します。
●個人信用情報を事前に取り寄せる
現在や借入の返済情報を確認できる個人信用情報ですが、金融機関でなくても確認することが出来ます。手数料はかかりますが、過去のローンやクレジットカードの延滞履歴も事前に確認できるので、個人信用情報についての対策が取れます。
事前に取り寄せることで個人信用情報に問題がある場合は、なぜ延滞をしてしまったのかを言えるようにしておきましょう。返済日を間違えていて入金を怠った場合や、回数が少ない場合は、審査が通ることもあります。
個人信用情報に傷があったとしても、延滞を繰り返していたり、返済日よりもかなり日にちが空いてから返済をしていたりしていなければ、問題ないこともあるので諦めずに申請しましょう。
●勤続年数に制限がない金融機関を利用する
勤続年数に不安がある人は、勤続年数に制限がない金融機関を選ぶことも選択肢の1つです。勤続年数に制限のない住宅ローンか否かは事前に調べることが出来ます。
住宅ローンで審査する項目は事前に住宅ローンのチラシやホームページなどでも確認できるので、申請を出す前に調べておくことをおすすめします。また、勤続年数が長いか否かは、あくまで信用を図るための基準なので、別の項目で信用を図る金融機関もあります。
例えば、勤続年数よりも収入を重視したり、個人信用情報を重視したりする金融機関です。勤続年数に不安がある人は、勤続年数以外の項目を重視する住宅ローンを探してみてください。
●他社借入は完済しておく
他社借入のある場合は、完済しておくと住宅ローンの審査に通りやすくなります。他社借入の残高が多かったり、月々の返済額が多かったりすると、返済負担が大きいと判断されてしまい、審査に落ちる原因になります。
そのため、住宅ローンの申請までに完済しておいた方が住宅ローンの申請には有利です。また、複数の借入をしている場合は、特に注意が必要です。複数の借入があること自体は問題ありませんが、それだけ返済負担が大きいと判断される恐れがあります。
クレジットカードを限界まで使っていたり、複数のカードローンを組んでいたりすると審査に落ちやすいです。住宅ローンを申請するまでに、クレジットカードやカードローンについても確認しておくことをおすすめします。
●頭金を事前に用意しておく
頭金を事前に多く用意しておくと、審査に通りやすいです。頭金が多いと資金に余裕があると判断されるからです。資金に余裕があると判断されると、多少収入が低くても返済能力について問題がないと審査されることもあります。頭金が多ければ多いほど、信頼性も高くなるので、金融機関としては融資をしやすくなり、住宅ローンが通りやすいです。
また、頭金が多いと、借入金額を減らして月々の返済額を減らしたり、返済期間を減らしたりすることもできます。可能であれば頭金を多く用意しましょう。
●購入する物件の金額を見直す
購入する物件の金額が、自分の収入に見合った金額なのかを見直すことも重要です。金融機関としては、申込者の収入に対して借入希望額が大きい場合、返済が滞ってしまう恐れがあるので融資しにくくなります。そのため、ローンの審査も厳しくなることが多いです。
収入に対して購入予定の物件が適切な価格なのかは、不動産会社や金融機関に相談してみるとわかります。自分の収入にあった物件であれば、ローンに通りやすくなるので、購入予定の物件が自分の収入に対して高い場合は、見直すことをおすすめします。
●親子ペアローンを利用する
親子ペアローンとは親子で1つの住宅ローンを契約し、親子2代にわたって返済する方法です。
1人では収入や信用が不足している場合でも、借主を2人に増やすことで金融機関側の収入面や信用に対しての不安を解消することができます。
また、親が高齢のため返済期間が短くなり審査に通らない場合でも、親子2世代で契約することで、返済期間を長くしローンを組めるようになります。
ほとんどの金融機関では「親子の同居が条件」となっているため、二世帯住宅の購入や親子で住めるように住宅を建て替えたいと考えている人のみに適しています。
ただし、ローン契約者の名義を変更することや、連帯保証人・連帯債務者を解消することは原則として不可能です。また、相続トラブルが起きる場合や他のローンを組めないなどのデメリットや注意点があるためリスクを考えておく必要があります。
住宅ローンの審査に通るために知っておきたい審査基準について
住宅ローンの審査に通るためには、審査基準をクリアしておかなければいけません。反対に、審査基準さえクリアしておけば住宅ローンを受けることが出来ます。
そこで、ここでは住宅ローンの審査に通るために知っておきたい審査基準について解説していきます。
●年齢に関する審査基準
金融機関では、ローンを受ける年齢について制限があることがほとんどです。ローンの申込時の年齢と、完済時の年齢は特に注意しておきたいポイントです。申込時の年齢と完済時の年齢の範囲に少しでも入っていない場合、審査基準に該当しないのでその時点で審査には通らないことになります。住宅ローンの申請の際は、事前に年齢条件を確認し、自分の年齢が審査基準に該当しているかを確認してください。
完済年齢については80歳未満に設定している金融機関がほとんどです。80歳未満で完済できるように返済計画を立てましょう。
●団体信用生命保険への加入が必要
住宅ローンの締結には、団体信用生命保険の加入が必須となっています。この団体信用生命保険は団信とも呼ばれ、住宅ローンの締結後に契約者が死亡した場合、その生命保険の金額を金融機関が受け取れるようにしています。万が一の時の担保にしているのです。
団体信用生命保険は、健康状態が審査項目として設けられています。加入できない場合は、担保が無くなってしまうので審査に通らない場合も多いです。そのため、金融機関の条件がどのようなものなのかを確認しておくことが大切です。
また、団体信用生命保険には疾病保障を付加することもできます。疾病保障は、万が一の時だけでなく、契約者が設定した疾病になった際に金融機関が保険金を受け取れる保障です。亡くなった時だけでなく、疾病になった時にも保険金の支払いが発生するので、担保として優秀ですが、その分金利が上乗せされます。住宅ローンは借入額が大きいので、金利が少し上がるだけでも多くの利息を支払うことになるので、慎重に検討しましょう。
●担保評価について
万が一、返済ができなかったことを考慮して購入する不動産に担保を設定するのですが、この時の担保評価を確認することが大切です。担保評価は、購入する土地や建物の資産価値を評価するもので、担保評価が低い不動産を担保とする場合は、担保として適切でないため、審査が通らない可能性もあります。担保評価がどれくらいなのかを事前に確認し、備えておくことが重要です。
住宅ローンの審査に通らない時にしてはいけないこと
住宅ローンの審査に通らなかった場合、焦ってしまう人も多いと思います。しかし、そのような時ほど落ち着いて次の対策をとることが大切です。焦ってしまい、してはいけないことをすると他の金融機関で申請したとしても審査が通らなくなることもあります。
そこで、住宅ローンの審査に通らない時にしてはいけないことについて解説します。
●申請情報に偽りがある
申請した情報に虚偽があると審査に通ることはありません。住宅ローンの審査に通りたいという気持ちから情報を偽ることは逆効果です。住宅ローンは高額になるので、金融機関も慎重に審査をして、この人なら安心して融資できる、という人にしか融資しません。
そのため、申告内容が本当なのかを公的な書類や情報をもとに判断しています。特に、年収などの重要な情報に虚偽があれば審査落ちの原因になります。間違えて記載してしまうことは仕方ありませんが、虚偽だとわかると信用がなくなるので、他のローンも通らなくなる恐れもあります。
反対に、嘘偽りなく誠実に情報を提示したほうが印象も良く、審査が厳しくても通ることもあります。金融機関が安心して融資ができる人がどのような人なのかを考えて行動しましょう。
●短期間でいくつかの金融機関に申し込む
短期間に複数の金融機関に申し込むこともおすすめできません。申込情報は個人信用情報に記録されます。他の金融機関で審査に通らなかったことも記録されるので、何か問題があるかもしれない、と最初から思われる可能性が高いです。
そのため、審査も厳しくなり、ローンを受けることが難しくなることもあります。特に、短期間に何度も申し込みがあると、住宅ローンの審査が通らない問題を抱えていると推測されます。金銭面で困っているとも捉えられるので、返済能力についても疑問符が付き、審査に通りにくいです。焦ってしまうことは仕方がないですが、短期間で複数の金融機関に申し込むことは辞めましょう。
●複数の金融機関からお金を借りる
住宅ローンを受ける代わりに、複数の金融機関で住宅ローンとは異なるローン商品を利用することも辞めましょう。住宅ローン以外にも、カードローンやフリーローンなど、資金使途が自由なローン商品もあります。
そこで、住宅ローンを利用せずに、資金使途が自由なローン商品を利用することで住宅ローンに充てようという考えもできます。しかし、このようなローン商品は住宅ローンよりも借入額が少なくなるので、マイホーム購入のために利用するのはおすすめできません。また、1つのローン商品では借入額が足りないので、返済が複数になることが考えられます。
そのため、結果的に返済負担は大きくなってしまい、生活に影響が出る可能性が高いです。マイホーム購入で資金が必要な場合は、必ず住宅ローンを選びましょう。
住宅ローンの審査を受ける際に意識しておきたいポイント
住宅ローンの審査では、普段から意識しておくと良いものがあります。住宅ローンには関係ないように感じるものもあるので確認しておきましょう。
ここでは、住宅ローンの審査を受ける際に意識しておきたいポイントを2つ紹介します。
●信用できる人に連帯保証人になってもらう
審査が通りやすくなるポイントとしては、連帯保証人をつけることが挙げられます。連帯保証人は、万が一ローン契約者が滞納してしまったり、返済が出来なくなったりした際に、借入金額の残額を返済する義務を負います。かなり重い義務を負いますが、信頼できる人に連帯保証人になってもらうことで、一種の担保の効果を得られるため、ローンの審査に通りやすくなる効果があります。特に安定した収入が認められる人が連帯保証人になってくれると、審査に通りやすいです。
例えば、公務員や大手企業に勤めている人などは安定した収入があると認められます。万が一の時に返済してもらえる目途が立つので、金融機関も融資しやすいです。連帯保証人は重い義務があるので、なってくれる人は限られますが、審査に通りやすくなるので、住宅ローンを受ける際には意識しておきたいところです。
●健康管理はしっかり行っておく
健康状態が良いことも審査が通りやすくなるポイントと言えます。申込者の健康状態が関わってくるのが団体信用生命保険です。団体信用生命保険は、ローンの契約者がローン締結後に万が一亡くなってしまった場合に、その生命保険金を金融機関が受け取ることで、ローンの返済を受けることに変えるものです。住宅ローンの審査には団体信用生命保険に加入することが必須になっていることも多いです。
金融機関としては、契約者が亡くなってしまい返済が滞ってしまうことも大きなリスクなので、団体信用生命保険の加入を求めることは当然と言えます。団体信用生命保険は生命保険の一種なので、健康状態に問題があると加入できないこともあります。
そのため、申し込み時点で健康状態が良いことも重要です。長期的なことも考えて、健康診断を定期的に受けるようにし、健康状態に問題がないようにしておきましょう。団体信用生命保険でどのような項目が聞かれるのかをチェックしておくこともおすすめします。持病があったとしても加入できる場合はあるので、気になる人は団体信用生命保険に加入できるのかを確認してください。
住宅ローン審査でよくある質問について
最後に、住宅ローンの審査で様々な疑問や質問があると思います。本記事を読んで新たに疑問や質問が出てきた人もいるでしょう。
ここでは、住宅ローン審査でよくある質問について、3つほど紹介していきます。
●住宅ローンの審査に通りやすい金融機関はあるのか?
住宅ローンの審査に通りやすい金融機関はあります。
基本的に住宅ローンは、借入金額が大きくなり、20年や30年以上の長期間返済が続くので、審査が厳しくなるのは当然です。
しかし金融機関としても、それだけ長くお付き合いをしていく顧客になる可能性があるので、多少審査項目的に難しくても、通ることもあります。特に窓口がある金融機関は、担当者が話を聞いてくれることも多いので、まずは相談してみましょう。
また、金融機関によっては重視している審査項目が異なります。そのため、一度審査に落ちた場合でも、他の金融機関では同じ内容でも住宅ローンが受けられることもあります。どの金融機関も、この人なら安心して融資できる、と判断した際に審査が通るようになっています。その判断の基準は金融機関によって異なるので、収入を重視している金融機関や、勤続年数を重視している金融機関があるのです。
状況にもよりますが、一度落ちてしまった場合でも、審査項目や書類に自信がある人は他の金融機関の審査を受けてみるのもいいかもしれません。
●仮審査に通れば本審査も通るのか?
仮審査を通過した場合、本審査で仮審査の内容を再審査します。
万が一、仮審査の申告内容と相違する部分があった場合、仮審査に通ったとしても本審査で通らない可能性があります。
基本的に、仮審査に通っているということは大まかな審査項目をクリアしているので、本審査も問題ない場合が多く通りやすいです。
しかし、本審査では仮審査の時よりも詳しく情報を確認するので、その際に仮審査では分からなかったことが明らかになったり、仮審査と提示した情報が間違っていたりすると本審査は通らなくなります。
また、事前審査から仮審査の間に消費者金融で借入をしたり、税金の滞納があったりする場合は金融機関からの信用が落ちる結果となるでしょう。それだけでなく、金融機関は申込者の人柄も重視しています。
時間にルーズだったり、横柄な態度をとったりする人は「本当に返済してくれるのか」信用ができないからです。そのため、本審査まで進んで申込者の人柄がわかってくると、人柄が信用できないと判断されれば本審査が通らないこともあります。
また、本審査では保証会社を利用する場合は保証会社も審査に加わります。保証会社は、契約者が万が一返済できなくなった際に、代わりに金融機関に返済して立替えてくれる会社です。 保証会社が立替えた後は、契約者は保証会社に一括で返済することになります。このように、保証会社は立替のリスクがあるので、それだけ審査が厳しくなります。
このように、仮審査が通ったとしても、本審査が必ず通るわけではないので、本審査が通るまでは気を引き締めましょう。
●仮審査から本審査までの期間に転職してもいいのか?
仮審査から本審査までの間に申告内容と相違することがあった場合に審査は厳しくなるため、転職すると審査に通らない可能性があります。
グループ会社間での転籍・異動・出向などの場合は、住宅ローン審査にほとんど影響はありませんが、多くの場合は転職することで年収が変動するため、安定した収入を保証することが難しくなります。
そのため、「転職」は住宅ローン審査に大きな影響を及ぼすことを覚えておきましょう。
●頭金がなくても住宅ローンが組めるのか?
頭金がなくても住宅ローンは組めることもあります。
そもそも頭金は、自己資金があることのアピールや、借入希望金額を減らすことで月々の返済額を減らすことができる、というメリットがあります。
そのため、頭金があった方が住宅ローンの審査に有利です。しかし、絶対に頭金が必要か、と言われれば決してそうではありません。頭金がある方がローンは通りやすいですが、一般的には頭金がなくても審査項目をクリアできれば審査は通ります。
頭金がない場合は、借入希望額が大きいので月々の返済金額も大きくなってしまいます。そのため、返済負担は大きくなるので、そのことも踏まえて頭金のことを考えましょう。
住宅ローンの審査は厳しいが不安にならなくても大丈夫
住宅ローンはマイホームの購入の際に検討する人も多いと思いますが、苦手意識や不安に感じる必要はありません。冒頭にも書きましたが、住宅ローンは借入金額が高額になり、20年や30年以上完済にかかってしまうので、金融機関としても慎重に審査します。
また、審査が通らなかった理由を金融機関は教えてくれません。そのため、審査に通らなかったり、審査に通るか不安に思う人も多いと思います。
しかし、審査基準を知り、住宅ローンの審査で通らない理由を知ることができれば、その対策もできます。一度住宅ローンの審査に通らなかったとしても、諦めるのは早いです。何度も申請するべきではありませんが、落ち着いて対策を考えましょう。