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  • 2023/03/15
  • 新着

注文住宅購入の流れをプロが解説!期間や注意点について

                               
                              

一般的に、注文住宅の購入には時間がかかります。

自由に家の間取りや素材を選んで家を建てられる注文住宅は、自由度が高い分だけ購入までのステップが多いからです。

時間のかかる工程も多く、さまざまな業者間の調整が必要です。

そのため、検討から購入までの流れをあらかじめ把握し、時間を逆算して計画的に進行しなければなりません。

この記事では注文住宅購入の流れ、期間、注意点について詳しく解説します。




注文住宅購入の主な流れ

注文住宅を購入するための流れの中には、主に8つの工程があります。

それぞれの工程で何をしなければいけないか、注文住宅購入の流れは次のとおりです。

➀暮らしのイメージと予算検討

➁土地を探す

➂依頼する建築会社を探す

➃間取りプラン・見積書の提示

➄工事請負契約

➅プラン決定・住宅ローン審査

➆着工

➇竣工・引き渡し

それぞれの工程を詳しく見ていきましょう。




➀暮らしのイメージと予算検討

まずは新居での生活のイメージを固めましょう。

漠然と注文住宅を購入したいと考えるのではなく、家の大きさや間取りについてある程度決めておくと後の工程がスムーズに進みます。

また、注文住宅の場合、住みたいエリアを決めることも大切です。

土地を見つけられなければ注文住宅は建てられないので、イメージする間取りにあった広さの土地を探しましょう。

土地の値段と間取りによって、注文住宅の予算は大きく変動します。

注文住宅購入の総費用目安を定めておくと、現実的な選択肢を絞りやすくなるでしょう。



➁土地を探す

土地を探すためには、次のような立地条件に考慮する必要があります。

· 駅から近い

· 職場や学校から近い

· 周辺環境

· 実家からの距離

家族で住む家を探す場合、周辺環境が子育てに適しているかをチェックすることも大切です。

生活環境は実際に足を運んでみないとわからない部分も大きいため、土地勘がなければ候補地周辺の散策がおすすめです。

土地の広さの目安は、住宅の大きさを基準にするとわかりやすいでしょう。

家族構成ごとの広さの目安は次のとおりです。


· 2人家族:延べ床面積50㎡

· 3人家族:延べ床面積60~80㎡

· 4人家族:延べ床面積70~90㎡

· 5人家族:延べ床面積90~100㎡

庭や駐車場の有無に応じて、ここからさらに必要な面積が変動します。

土地探しはネットでも可能ですが、地域をよく知っている不動産会社に依頼するのがおすすめです。

ネット掲載前の土地情報を教えてもらえたり、立地に関するアドバイスを受けられたりします。



➂依頼する建築会社を探す

購入したい土地の候補が決まったら、建築会社へ住宅建築の依頼をします。

法律や条例によって、土地に規制がかかっている可能性があるため、建築会社への依頼は土地の購入前にしましょう。

せっかく土地を購入しても、理想の住宅を建てられなければ意味がありません。

建築会社へ相談する段階であれば費用は発生しないため、イメージする間取りが候補地で実現するか建築会社に確認しましょう。

「建築会社」は主に4つの種類に分かれています。

· ハウスメーカー

· 工務店

· 注文住宅フランチャイズ

· 設計事務所

ハウスメーカーは、部材を大量生産して規格化された住宅を提供するメーカーで、住宅全体の建築を請け負う特徴があります。

一方、工務店はハウスメーカーに比べると狭い施工エリアを担当する業者です。

職人や専門業者が施工を請け負います。

注文住宅フランチャイズは組織として統括された建築業者の仕組みを指します。

本部は住宅商品や販売ノウハウを開発してパッケージ販売化し、加盟店はそのパッケージの販売が可能です。

設計事務所は建築士を抱える建築会社で、建築物の設計と施工管理が主な業務です。

個性的な建築を検討している場合や、譲れないこだわりがある場合に適しています。



➃間取りプラン・見積書の提示

依頼する建築会社が決まったら、間取りを具体的に決めていきます。

建築物にはさまざまなルールや規制があるため、法律や条例によって理想の間取りが制限される可能性があります。

間取りプランはすべてが通るわけではないので、優先したい事項を明確にしておくことが大切です。

たとえば、リビングの窓を南向きにしたい、ウォークインクローゼットがほしいなど、細かく箇条書きにするとわかりやすいでしょう。

提示した条件から、建築会社に最適な間取りプランと見積もりを提出してもらいます。

ここからは間取りや見積もりを確認しながら、詳細を詰めていく段階です。



➄工事請負契約

提示された間取りと見積もりに納得ができた時点で、工事請負契約を結びます。

契約の際に交付する書類は次の4つです。

· 工事請負契約書

· 工事請負契約約款

· 見積書

· 設計図書

工事請負契約書には、工事の注文住宅受け渡しまでの全体的な流れや費用が記載されています。

この書類に記された工期よりも納品が遅れた場合、建築会社は違約金を支払うことになります。

工事請負契約約款は、注文住宅建築における具体的な契約取り決めが記載されています。

たとえば、工期が遅れた場合は違約金をいくら払うかなどです。

見積書には金額に関する内容、設計図所には施工のための設計図と仕様が記載されているため、しっかり確認するようにしましょう。

➅プラン決定・住宅ローン審査

契約完了後、工事が始まる前に建築プランの確認審査が必要です。

これは、建築会社から提示された設計図が法律に適っていることを確認するためです。

建築確認申請は建築会社が行う作業であるため、依頼者は特に何もする必要がありません。

そして、建築確認申請が通ったら、住宅ローンを組みます。

土地を購入して注文住宅を建てる場合、土地代と建築代を分けてローンを組むことができます。

住宅ローンの審査はすぐに結果が出るわけではなく、一般的には3週間〜1ヵ月半程度かかることを頭に入れておきましょう。

➆着工

契約と住宅ローン審査が完了したらいよいよ着工です。

注文住宅の工事の流れは、細かく分けると次の4つのステップです。

【STEP1】地鎮祭

【STEP2】工事開始

【STEP3】上棟式(基礎工事完了)

【STEP4】竣工検査

土地に新しい住宅を建てる場合、一般的に地鎮祭と呼ばれる儀式を行います。

神社の神主さんに来てもらうか、自分たちで済ませることも可能です。

上陳式は骨組みが完成した段階で行う儀式で、かつては大工さんへご祝儀を渡したり近隣に餅を撒いたりしていました。

現在では、行われないことも多い工程です。



➇竣工・引き渡し

「竣工」とは、建築の完了を意味し、住宅が竣工したら引き渡しが行われます。

引き渡し日が決まったらすぐに生活が開始できるよう、電気・ガスなどのライフラインを整備しておきましょう。

手続きは、引き渡し日の3週間前までに済ませておくことが理想です。



注文住宅の流れ|引き渡しまでの期間とは?

注文住宅の依頼から引き渡しまでの流れは工程が多く、時間がかかると心構えをしておく必要があります。

一般的な注文住宅の引き渡しまでの期間は、14〜15ヶ月と言われています。

物件の大きさやデザインにもよりますが、最低でも1年以上はかかると思っておきましょう。

必要な期間の詳細は、以下のとおりです。

土地なしの場合

土地を持っていない場合、土地探しの時間を注文住宅購入の流れに組み込まなければなりません。

土地探しには1〜2ヶ月程度必要です。

もし、理想的な土地が見つからなければ、これ以上時間がかかることも考えられます。

すぐに購入したい土地が見つかったとしても、土地の売買契約には1ヶ月程度かかります。

土地の購入は法的な契約が必要なので、慎重に時間をかけて進めましょう。



土地ありの場合

すでに所有している土地がある場合、土地探しにかかる時間を省略できます。

一般的に注文住宅購入までの流れが14ヶ月だとすれば、土地探しに割く1〜2ヶ月を省いて1年程度で引き渡しができる計算です。

ただし、間取り決定や住宅ローン審査など時間を完全に予想できない工程もあるので、余裕をもって1年以上を想定しておきましょう。


着工から竣工までの期間

着工から竣工までには、4〜6ヶ月程度かかります。

間取りや素材など具体的な建築内容が決定すれば、工事自体は半年以内に完了するケースがほとんどです。

早ければ4ヶ月で家が引き渡しまで到達することもあります。



竣工から引き渡しまでの期間

竣工から引き渡しまでの期間は、2〜3週間程度が目安です。

引き渡しの10日前には内覧会を行うことがおすすめです。

一般的には、竣工後に施工監督者と依頼者が集まって完成した住宅の内覧会を行います。


この際に施工にミスや不具合がないかを確認し、住宅の機能について不明点を確認できます。

万が一、修正が必要な個所が見つかった際には、対処してもらいましょう。



注文住宅支払いの流れ

一般的に、注文住宅の支払いは一度ではなく分割して支払います。

また、住宅ローンの有無や土地の有無によっても支払いのタイミングが異なるため、支払い計画や時期の正しい把握が大切です。



支払い回数は3回以上

注文住宅の支払い回数は、3回以上です。

土地を購入する場合は、さらに支払い回数が増えます。

土地購入では、売買契約書を結ぶ際に手付金(頭金)の支払いが必要で、残りの支払いはローン審査後に発生します。

手付金は全体額に対する5〜10%で、現金で支払わなければならないケースがほとんどです。

設計に対する支払いは、設計者への依頼から建物の竣工までの期間で済ませます。

条件によっては、設計費用をさらに細かく分割支払いするケースもあります。

工事の支払いは、着工時、上棟時、竣工時の3回に分けて発生するのが一般的です。



住宅ローンの流れ・組み方

住宅ローンは、物件購入を申し込むタイミングで審査を受けます。

審査には「事前審査」と「本審査」の2段階があり、事前審査を通らなければ本審査に進めません。

住宅ローンを組む流れは次のとおりです。

· 住宅ローンの事前審査

· 本審査

· 住宅ローン契約

事前審査には、本人確認書類や収入証明書、物件確認書類(購入しようとしている物件の図面)が必要で、審査には1週間程度かかります。

事前審査に通過したら本審査に進みます。

本審査では、事前審査で提出した3つの書類に加えて金融機関が定めた金銭消費貸借契約書、抵当権設定契約書などが必要です。

本審査には10日〜2週間かかるでしょう。



失敗しないために!注文住宅購入時の注意点

注文住宅は高額な買い物であり、生活に直結するものなので慎重に決断する必要があります。

失敗せずに注文住宅を購入するためには、次の注意点を念頭におきましょう。



スケジュールは余裕をもって立てる

注文住宅購入では、余裕を持ってスケジュールを立てることが大切です。

注文住宅は、個人のプランによってスケジュールは大きく変動するため、期間の目安はあくまで目安です。

1年で完成する場合もあれば、1年半以上かかることもあります。

引き渡し日に希望がある場合は、早い段階で建築会社に伝えましょう。

契約書には竣工日と引き渡し日を明記し、工事が遅れないように管理することも大切です。


プランや契約内容は入念に確認する

注文住宅は高額な購入のため、プランや契約内容は細部まで慎重に確認することが大切です。

土地購入や工事請負契約では、さまざまな書類に目を通す必要があり、複雑な内容も含まれます。

わかりづらいポイントがあればそのままにせず、必ず確認しましょう。

一度契約を締結してしまうと内容を反故にするのは簡単ではありません。



追加費用に注意する

注文住宅の契約後に間取りを変更すると、追加費用が発生します。
追加費用には、床面積の増加や壁・窓・ドアの追加が含まれます。

さらに、水周りをグレードアップすると費用が高額になり、追加請求が発生します。

また、棚やカウンターなどの細部を後から変更する場合も追加で費用が必要でしょう。

追加費用が発生しないよう、間取りを決める際は細かい部分まで決定しておくことが大切です。

ハウスメーカーで依頼する場合、「標準モデル」と呼ばれる型が最も人気があり価格が安く設定されています。

こだわりのない部分は標準モデルを選択することで、費用を抑えられます。



まとめ

注文住宅購入までの流れは土地の有無、間取りやデザインなど複数の要素によって異なります。

必要な期間は目安より長くなる可能性があるので、余裕をもってスケジュールを立てることが大切です。

SUNTHREEでは、人生をより豊かにする住宅建築・購入のサポートをさせていただいております。

設計から資金計画までさまざまな角度から理想の家づくりをお手伝いします。

お気軽にご相談ください。



このコラムを書いたスタッフ

創業以来、マイホームや収益不動産の売買仲介、賃貸仲介や管理など、お陰様で数多くの幅広い業務を経験させて頂きました。 今では注文住宅の請負や自社物件の建築もさせて頂いており、物件の見方、選び方をお伝えする事には自信があります! お客様には気兼ねなく検討物件の好きなところを見つめて頂けるよう、私たちが進んでデメリットを探し出しお伝えする様に努力しておりますので、良い情報ばかりで溢れたこの情報社会の中で安心できるお住まい探しをサポートいたします!
  • 有村 隆司
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